お城には独特な専門用語が沢山あると思います。

 

他の日本語で代用することもできないような用語もありますが、

英語や他の言語ならなおさら訳するのは難しそうです。

 

近年、日本へ来る海外からの観光客は増加しており、

それに伴い、世界共通語として英語案内や表記の充実が急がれています。

 

しかし、櫓、破風、天守など、お城にまつわるこの独特の用語は、

英語ではなんというのでしょうか?

英語で説明する機会などないかもしれませんが、

英語にするとこうなるんだ!と、違う角度からの発見があると思うので、

知ってみるのもいいと思います。

 

もちろん、知り合いの外国人を観光案内する、という

リア充体験があったとしたら、存分に使ってみて下さい。
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英語で案内するお城用語

 

 

・天守

『Main keep』(メイン キープ)

『Castle tower』(キャッスル タワー)

『Main tower』(メイン タワー)

 

辞書を引くとCastle towerと出てきますが、

姫路城や松本城などの案内板ではMain keepやMain towerと

表記されていたりします。

 

ちなみに『keep』は保持するや、守るという意味と

城という意味を持っています。

 

小天守を持つお城の場合は、mainとつけた方が分かり易そうです。

小天守はそのまま『Small tower』(スモール タワー)などというようです。

 

西洋のお城は、基本的に高い壁と大きな塔で成り立っているので、

意味を当てる時にtowerとなるようです。

天守は塔と訳されると考えると、面白い気がします。

 

・櫓

『Watchtower』(ウォッチ タワー)

『Turret』(タレット)

 

西洋のお城でもメインの塔の周りに塔があり、

見張りや装飾などの役目を負っていたものを『Turret』といいます。

なので、櫓はそう訳されるようです。

 

・破風(はふ)

『Gables』(ゲイブルズ)

 

屋根の妻側にできる三角形部分のことや、

その部分の装飾を指して破風と呼びますが、

英語ではその部分のことをGableといいます。

(建物の側面で、幅が広い方を「平」狭い方を「妻」といいます)

 

・鯱(しゃちほこ)

『Shachihoko』(シャチホコ)

 

天守周りということで、名古屋城の金の鯱が有名ですが、

お城の屋根の装飾物、金の鯱は英語でなんというでしょうか。

そもそも鯱とは魚の姿で虎の頭を持つという、

日本独特の想像上の動物です。

 

『Golden dolphin』と訳されているようですが、

イルカと言われると少し違和感がありますよね

(笑)

 

・石垣

『Stone wall』(ストーン ウォール)

 

直訳で「石壁」になりますが、wallにも垣という言葉にも、

隔てるという意味合いがあるのでこうなるようです。

 

ここまでを振り返ってみると、一般的にお城というのは、

 

ストーンウォールの上にメインタワーが建ち、

その横にはいくつかのスモールタワーやタレットがあって、

その建物のゲイブルにはなんらかの装飾がされていて、

屋根の上にはゴールデンシャチホコが載せられている。

 

といった感じになるでしょうか。

こう書いてみただけで、お城のイメージが変わるような気がします(笑)

 

・門

『Gates』(ゲート)

 

これはそのままです。

 

半蔵門ならHanzo gateとなるようです。

城門、といった場合もそのまま『Castle gate』となります。

 

・堀

『Moat』(モート)

 

堀には色々種類がありますが、

水堀なら『Water moats』空堀なら『Dry moat』といいます。

 

・狭間

『Loophole』(ループホール)

『Arrow slit』(アロウ スリット)

 

西洋のお城にも日本のお城とほぼ同じ目的で造られた隙間、

穴を持つ壁構造があり、それをループホールと呼びます。

 

アロースリットというのは、狭間の中でも矢狭間を指す言葉に

なると思います。

 

・曲輪

『Bailey』(ベイリー)

 

曲輪とは、お城の中を土塁、堀などで区画した区域なので、

西洋の城でいうところの城壁内の区域を呼ぶ「Bailey」を使うようです。

日本では二の丸、本丸と呼ぶ曲輪ですが、英語に訳すと、

『second bailey』『main bailey』となります。

 

・城郭

『Castle walls』(キャッスル ウォール)

 

最後になりますが、その全てを指し示す城郭ですが、

英語では『castle walls』、直訳で城壁となります。

「城の囲い」という意味も持っている言葉なので、

こう訳されるようです。
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まとめ

少しですが、今回はいつもと毛色を変えて、

よく使われそうなお城用語の英語をご紹介しました。

日本のお城と西洋のお城の共通点や相違点など

感じられたのではないでしょうか。

 

こうして見ると、日本のお城用語はかなり細分化されていて、

名称の付け方一つでも、何か日本らしさを感じさせます。

 

逆に、天守をタワーと呼ぶなど、

お城観の違いなども感じられて面白いとも思いました。

 

西洋のお城用語を知ることで、さらに日本のお城のことが

見えて来るような感覚もあるように感じたので、

いつもと少し目線を変えて見てみても楽しそうだと思います。