「日本一高いお城はどこ?」
「日本一大きいお城はなに?」
「日本一小さいお城は?」
お城というものに興味を持ち始めたり、知り始めたりした時に
単純な疑問としてこういう風に思うのは誰しもあるのではないでしょうか?
前回は日本一大きなお城として、江戸城を紹介しましたが
今回は「高さ」にスポットを当てたいと思います。
都市なら人口、ビルなら高さ、公園なら広さ。
こんな具合に何かを知る時のとっかかりとして
ランキングというのは有効な情報です。
「日本一高い建物」と言った場合は、簡単に東京スカイツリーと答えが出ます。
が「日本一高いお城」と言った場合は、少々様子が違うことになってきます。
今現在建っているお城の中には、昔から残っているお城や、
昔の設計図通りに建て直されたお城、設計図なしで
当時っぽく新しく建てたお城などと、色々混在しています。
なので、その辺りを整理しながら日本一高いお城とは?
というものをご紹介したいと思います。
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現存天守の中で日本一高いお城
昔のままの姿で建っているお城を現存天守と言います。
その中で一番背の高いお城は「姫路城」です。
石垣14.85m、建物31.5mで、総高46.35mになっています。
少し大雑把になりますが、15階建てくらいのビルの高さと思ってもらえると
分かり易いでしょうか。
建物だけでも12,3階建てのビルくらいありますが、
その高さの建物が全て木で造られていることや、
地震の多いこの日本で倒壊せずに、数百年残っているということが、
信じられないことのような気がします。
白鷺城と呼ばれる美しさと高さを兼ね備えた姫路城、
国宝と同時に世界遺産に指定されているのも納得ですよね。
ちなみに、現存天守二番目の高さを持っているのは松本城で、
総高約30mになっています。
再建された天守の中で一番高いお城
「再建された天守」というものの中には、当時の設計通り
そのままを復元したお城である復元天守(外観のみも含む)と、
資料不足などにより詳細を補足するなどし、当時の姿ではない
状態で建てた復興天守の二通りのお城があります。
まず、当時の姿で再建された復元天守として一番高いお城ですが、
これは「名古屋城」です。
石垣19.5m、建物36.1mで、総高55.6mになっています。
20階前後のビルくらいの高さと思ってもらえるといいと思います。
建物だけの背でも姫路城より5mほど高くなっていますが、
ここで一つ引っかかることが起きます。
現存天守も、復元天守も「当時の姿」をしているというくくりで考えると
名古屋城が一番ということになってきます。
ということで、
・昔から”残っている”お城では「姫路城」
・”昔の姿をしている”お城では「名古屋城」が一番高いお城
となります。
少しややこしいですが、当時の姿のまま建っているお城は
現存天守12城、復元天守(木造復元、外観復元合わせて)
14城の合計26城しかありませんので、
そんな風に分けて覚えておくのもいいのではないでしょうか。
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当時の姿ではない復興天守の中で一番高いお城
復興天守というのは、お城があったにはあったが、
どんなお城だったか詳しく分からない場合に、
周囲の城や当時の天守の流行などを参考に、
新たに造ったお城です。
要するに、当時より格好良くすることも、大きくすることも
できてしまう、ということになります。
ですが、残っている絵図や書物を参考にしているので、
あまりにも事実とかけ離れたお城というのもあまりありません。
そんな復興天守の中で一番高いお城、それは「大阪城」です。
石垣15.2m、建物が37.5m、
屋根上の鯱まで含んで54.8mになっています。
ほぼ名古屋城と同じくらいですが、ここでも一つ問題となるのが、
名古屋城が石垣を含めた総高が一番高いのですが、
石垣を除く建物は大阪城の方が高くなっています。
なので、天守に限ると大阪城が一番なのですが、
今回は日本一高い「お城」ということで、石垣を含んだ高さに
合わせたいと思います。
まとめ
現存、復元、復興の3種類の中で一番高いお城を紹介しました。
一般的に「今あるお城で一番高いのは?」と問われた場合、
それは「名古屋城」となりそうです。
さらに、昔から残っているお城だったら「姫路城」で、
建物だけで一番高いのは「大阪城」と言えると思います。
ちなみに、今その姿は無いですが日本一と言われていた
江戸城の高さは58mとのことで、名古屋城よりも大きいです。
さすが将軍のお城といった感じですね。
他にも高いお城というくくりなら
「一番高い所にあるお城」
「地上から一番高さがあるお城(標高含む)」
などのくくりもあるようで、そうなってくると、建物ではなく
山の高さも関わってきたり、高低差があるかなどの見た目も関わってきます。
視点が少し変わるだけでランキングががらっと入れ替わりそうですが、
それもまたお城の魅力的な部分なのかもしれませんね。
みなさんも独自の視点で見てみると面白いと思います。
特に、身近なお城、お気に入りのお城から考えを広げてみると
良いのではないでしょうか。
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